2023 年、事業場の衛生管理が変わる! 特殊健診の実施頻度の緩和について

◆特殊健康診断の実施頻度を減らすことが可能に
化学物質を原因とする労働災害(がん等の遅発性疾病を除く)は年間450件程度発生しています。これを踏まえ新たな化学物質規制制度が導入されたことを受け、2023年から24年にかけて労働安全衛生規則等の改正が行われます。なかでも実務上の影響が大きいのは、化学物質の作業環境管理・作業管理がきちんとできており、ばく露の程度が低い事業場においては、一部の特殊健康診断の実施頻度を減らすことができるようになることです(2023年4月1日施行)。

◆頻度緩和のための手続き
具体的には、有機溶剤、特定化学物質(特別管理物質等)を除く)、鉛、四アルキル鉛に関する特殊健康診断の実施頻度について、作業環境管理やばく露防止対策等が適切に実施されている場合には、事業者は、当該健康診断の実施頻度を「1年以内ごとに1回」(通常は「6月以内ごとに1回」)に緩和することができます。
健康診断の頻度を緩和することができるのは、以下のすべての要件を満たす労働者です――(1)労働者が作業する単位作業場所における直近3回の作業環境測定結果が第一管理区分に区分される(四アルキル鉛を除く)、(2)直近3回の健康診断において新たな異常所見がない、(3)直近の健康診断実施日からばく露の程度に大きな影響を与えるような作業内容の変更がない。
そして、労働者ごとに、産業医の助言を踏まえて衛生委員会での審議を経ることが必要です(同一の作業場で働いており、作業内容が同じで、同程度のばく露があると考えられる労働者が複数いる場合には、その集団の全員が要件を満たす場合に、実施頻度の見直しを行います)。

◆事業場には「責任ある管理」が求められている
本改正は、事業場に化学物質の責任ある管理を求めるという方針のもと行われるものです。頻度の緩和を行おうとする事業場にあっては、責任を担う産業医や衛生委員会の役割がより重要になることから、その体制整備も含め、対応には早めに着手することが望まれます。

 

特殊健康診断に限らず、健康診断は企業側で従業員の皆さんに受診してもらうように
就業規則に定める必要があります。
御社の就業規則は、そのように定められていますか?