増加する「ビジネスケアラ―」と介護離職防止対策

◆増える「ビジネスケアラ―」

「ビジネスケアラ―」とは、仕事をしながら家族等の介護を行う人を指す言葉で、経済産業省によると、2030年をピークに318万人に達すると推計されています。また、これによる経済損失は約9兆1,792億円にのぼるともいわれています。

◆介護離職防止の企業向けガイドライン

厚生労働省は、会社員が家族等の介護で離職するのを防ぐ目的で、企業向けの指針をまとめると発表しました。この指針には、企業が介護休業や休暇制度、介護保険サービス等について対象従業員に周知させたり、外部の専門家と連携し、介護事業所に提出する書類作成を肩代わりしたり、相談窓口を設置したりと、従業員の介護離職を防ぐ取組みを促す内容が盛り込まれる予定です。

◆介護のための短時間勤務制度がある会社は約8割

人事院の調査によると、介護のための短時間勤務がある企業は78.4%となっています。そのうち、短縮する週当たりの時間数の上限や、短時間勤務を行える期限の上限を設けている企業はいずれも88%以上を占めています。

◆介護離職防止において企業が求められること

育児・介護休業法に基づいて、既に休業・休暇制度を設けている企業は大多数だとは思いますが、従業員に周知されていなかったり、運用がうまくいっていなかったりするケースもあるようです。今年度中にも、介護離職防止の企業向けガイドラインが整備される予定ですので、ガイドラインが出て慌てて対応することのないよう、自社の制度をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

【経済産業省「介護政策」】

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kaigo_page.html

【人事院「令和4年民間企業の勤務条件制度等調査結果の概要」】

https://www.jinji.go.jp/kisya/2309/r05akimincho_bessi.pdf