男女の賃金の差異、平均値が初公表されました

◆男女の賃金の差異の平均値

令和4年7月8日に、女性活躍推進法に基づく女性の活躍に関する情報公表項目に「男女の賃金の差異」が追加され、常用労働者301人以上の大企業に対し情報公表が義務化されたのは記憶に新しいところです。
今般、厚生労働省の労働政策審議会雇用環境・均等分科会において、男女の賃金の差異の平均値(対象:301人以上事業主)が明らかにされました。
≪男性の賃金に対する女性の賃金の割合の平均値≫
・全労働者→69.5%
・正規雇用労働者→75.2%
・非正規雇用労働者→80.2%
※義務対象企業17,370社のうち、女性の活躍推進企業データベースに加え、厚生労働省が把握した14,577社の公表数値の平均値(令和6年1月19日時点)

◆求職者にとっての比較材料に

男女の賃金の差異は、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」で公表されています。もちろん、差異が大きいからといって一概に差別的な取扱いをしているというものではありません。しかし、あまりに開きがある場合、特に女性の求職者が不安を覚える可能性は大いにあります。今回公表された平均値は、採用活動において重要な意味を持つことでしょう。逆にいえば、十分な取組みを行っているという企業は、適切な説明や積極的な発信をすることで、この数値を味方とすることもできそうです。そのためのはじめの一歩として、まずは自社の男女の賃金の差異を把握することが重要です。

【厚生労働省「第67回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37629.html