企業の36.0%が「見直しは特にしていない」 ~パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査
厚生労働省から、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」が公表されました。この調査は、パートタイム・有期雇用労働法の施行後の状況を明らかにすることを目的として実施されるものです。調査結果のポイントは次のとおりです。
◆事業所調査
○企業におけるパートタイム・有期雇用労働者の雇用状況
パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業は75.4%となっている。そのうち「無期雇用パートタイムを雇用している」企業は 51.4%、「有期雇用パートタイムを雇用している」企業は 27.1%、「有期雇用フルタイム」を雇用している企業は 23.2%となっている。
○パートタイム・有期雇用労働法の施行による待遇の見直し
同法が施行された令和2年4月(中小企業は令和3年4月)以降のパートタイム・有期雇用労働者と正社員の間の不合理な待遇差の禁止の規定への対応をみると、「見直しを行った」企業の割合が 28.5%、「待遇差はない」が 28.2%となっており、合わせて6割近くになっている。一方、「見直しは特にしていない」企業の割合は36.0%となっている。
また、「パートタイム・有期雇用労働者の待遇の見直しを行った」企業については、見直した待遇の内容は「基本給」が45.1%と最も高く、次いで「有給の休暇制度」が35.3%となっている。
◆個人調査
○自身と業務の内容および責任の程度が同じ正社員と比較した賃金水準の意識
「業務の内容及び責任の程度が同じ正社員がいる」パートタイム・有期雇用労働者の賃金水準についての意識は、パートタイム・有期雇用労働者計でみると「賃金水準は低く、納得していない」が45.0%と最も高くなっている。
○自身と正社員との待遇の相違についての説明要求の有無及び結果
令和2年4月(中小企業は令和3年4月)以降の自身と正社員との待遇の相違の内容や理由について、「説明を求めたことがある」パートタイム・有期雇用労働者は15.1%であり、そのうち「説明があり納得した」割合は79.7%である。
詳しくは、下記厚生労働省のホームページをご覧ください。
【令和3年 パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況】
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/index.html