シニア採用の現状と課題

マイナビが行った、非正規雇用の採用業務に携わった人を対象とした調査(2023年)の結果によると、人手不足を背景に、非正規雇用のシニア(65歳以上)の採用について、警備、介護、ドライバーといった業種で採用実績が高いようです。
○警備 89.4%(前年比1.2ポイント増加)
○介護 79.6%(前年比2.5ポイント増加)
○ドライバー 78.6%(前年比6.9ポイント増加)

◆シニアを採用する理由、採用したくない理由

この調査で、シニア採用をしている、または採用意向があると回答した人の「シニアを採用したい理由」としては、「人手不足の解消・改善に繋がるから」(51.2%)、「専門性が高い・経験が豊富」(37.1%)、「これまで採用したシニアが優秀だったから」(25.4%)といった回答が上位に挙がっています。
一方、シニアを採用したくない理由として、「体力や健康面に不安がある」(53.7%)という回答もあります。
これらを踏まえて既存の業務の見直しなどを行い、シニア採用を実施すれば、シニアのみならず今後の多用な人材の採用活動や、いったん退職した人の再雇用などの場面にも良い影響を与えるでしょう。

◆今後の課題

人手が不足している企業では、シニアの採用が今後いっそう検討すべき課題となります。一方で、今いる中堅社員の介護離職を防止する、「多様な働き方」に対応して自社の魅力アップにつなげるなどの取組みも重要となってきます。介護離職の防止に関しては、来年にも法改正が行われる見込みですので、今後の情報に留意しておきましょう。
【マイナビ「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2023年)」】
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20230628_53546/

★シニアを非正規雇用する場合、労働条件の細かい規定は必要不可欠です。
特に、定年後の再雇用などの場合は、元の部下が上司になったりすることもあり、
職場の人間関係に配慮しなくてはなりません。
非正規雇用のシニアと、現役の管理職と、それぞれが違う条件の下で働くことを
理解してもらう必要があります。

そのために、就業規則の見直しが必要な場合があるはずです。